ある木造の建築工事
過去の経験談話です、記録写真がなくてすいません。
木造建築の解体工事は大型重機による解体がほとんどですが、東京都内には前面道路が4m無いところがけっこあるもので150㎡ほどでも、人力での解体もやっています。2トン車も入れないような場所でも足場を架け養生します、まず屋根の仕上げ材を一部はがし下地に穴を開けそこから屋根材を下の階へ落とします。なるべく静かにほこりが立たないように近隣さんに気を使いながらやってみます。またその下の階の床に穴を開け下へ落とします、外壁はそのままにして屋根、野地、垂木、棟木、梁、はずしてゆきます、足場につなぎをとりながら事故を起こさないようにします、建てる時よりも怖いものです、アット思ったらもう事故ですよ、あなどりめさるな。上階の間仕切り内装などを解体できれば上階の外壁をはずします、ここまでくればワンフロアー壊せました。
下の階にたまる廃材を片付けながらまた下へ落とし最下階で搬出車両につみ込みます、車両が使えない場合リアカーで車両待機場所まで運びます。地道に作業を進め最下階まで壊せれば基礎が残ります。べた基礎はコンプレッサーのはつり機でないと壊せないと思いますが、古い布基礎であれば大ハンマー手ハンマーでも解体できるようです、道具は大バール中バール、丸のこ、手のこ、金はさみ、レシプロソー、インパクト、脚立、バンセンカッター、その程度だと思いますが10日かかりますがやればできるーですか、構造を理解してますからできるんです。
新築工事の基礎工事は重要です昔は地盤の強度は設計者に一任されていて今のようにスエーデンサウンディングなど届出の必要がなく法律レベルは甘かったのですが、きちんとした職人さんは感覚ですが地盤が弱ければ松グイ等進言してましたし、硬い仕事してました、根伐りは掘り過ぎないようにし床さらいは手漉きでレベルくいを細かく打ちます。割りぐり石をこば立て手ならべ、目潰し砂利は正確に平らに敷き、転圧はバイブロランマーで何度も往復して砂利を足し補充してまた転圧する。
不動沈下や浮きが出来ないようにしてました、また捨てコンは金ごてでならし墨が付けやすいようにまったくかたぶつな職人さんで色々教えてもらいました。レベルもトランシットも旧式ですが出来る限りよい仕事されてました。今の基礎はべた基礎ほとんどです鉄筋量も増え頑丈ですねベースのコンクリを打って立ち上がりを打ち継ぐよりも一度に立ち上がりまで打てたほうが止水板など必要なく理想的なのでしょう、昔から色々工夫してやってます。進化したのはアンカーボルト、本数も太さもまるで違うしホールダウンの位置きめ大変ですね、基礎パッキンの間が通気口になるし、コンクリートの強度もある設計なのでそうとう丈夫ですね。いよいよ立て方に進みます。
在来工法では大工さんが墨つけ木のそりなど見ながら加工して時間はかかります、今はプレカットほとんどですね結構しっかりです。まず土台からボルトの穴を開け現場加工。左官屋さんが天端ならしをしていればぴったりですが、担当者により違うようです、さて、立て方です、番ずけを手前に組みます、レッカーがあればすいすいですがなければ人力です、せいのある梁はなかなか持ち上がらないし危険作業となります。昔は大工さんががんばってその日のうちに、ゆがみをとって仮筋うち、垂木から野地までやったこともあります、雨が落ちないようにですが結構疲れますハードです。
たてまえ、上棟式今はやらないのでしょう、昔は必ずあり、大工さんがしおとさけ四隅にまききよめ、へいしんという飾りを棟にうち施主様からきよめのご馳走をいただき大変にぎやかでありました。次の日には筋交いを入れてたような気がしますが、とにかく今は金物が多く手間がかかります
それだけ丈夫だということですね、間柱、床を作り、窓台いれてアルミサッシを付ける、一人ではそんなに進まないですが、大勢いれば一人が破風のき天、屋根は専門職人さんにまかせて、一人がなかの床下地などわけられます。上下になると危ないので違う場所で進めます、外は構造用合板防湿シート胴ぶち水切りサイディングトントンと進め中は床根太、合板、階段、壁の下地。雨じまいが済めば断熱いれ、窓額縁、間仕切り、ドア枠、天井下地、ボード貼り、どんどん進みます。サイディングも建材も進化しています、サッシの気密も進化しています。昔の内つけサッシは雨漏りが多く、縦枠と敷居の突合せのゴムが退化してしまうんです今はほとんど半外で漏ってもサイディングと通気層の間でしょうから中にはもれませんので心配はないのですが。あとは、内装をきちんと仕上げます。
木造新築は和室が無く難しいところはなくなってきております、道具も進化しており、フロアーくぎなんですかーなんて釘自体あまり使わず、そういえばサイディングに打つくぎは何十年かすると抜けてくるのが多いみたいで工夫改善してひしいです。
木造新築についてはこのくらいにして、リホームの話はまたのちほど。
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